2010年 09月 24日
1991年に設立され、92年がファーストヴィンテージという「フランソワ・ミクルスキー」は、 ブルゴーニュの中ではまだまだ新しいドメーヌです。 日本では、ワイナート誌10号で取り上げられたことを契機に、一躍人気者となりました。 1995年と1996年に傑出したワインを世に送り出した事で一流ドメーヌの仲間入りを果たし、 今ではムルソー村のトップクラスの生産者として非常に注目を集めています。 畑では極力化学薬品を使用しないよう努めているようで、加酸が行われないワインは 全体的にコクがあって力強く、その一方でエレガントさもきちんと備わっている バランス感の良い作品に仕立てられています。 そしてまずご紹介するのは、樹齢70年を越える古木のブドウから造られ、 繊細さの中に豊かな香りを持ったアリゴテ。 パーカーポイント87点を獲りながら、手に取っていただきやすい価格帯も魅力の一つ。 「シャトー・ラ・ルヴィエール」の「ブラン」です。 こちらのシャトーは、アンドレ・リュルトン氏がオーナーとなって おりますが、リュルトン家は他にもシャトー・ボネやシャトー・ドーザックなど、 ボルドーで多数のシャトー経営に携わっており、その手腕は一目置かれています。 もともと白ワインの品質には定評がありましたが、リュルトン氏の 力によって赤ワインもめきめきとクオリティが上がり、白ワインに ひけをとらない秀逸な作品となったとパーカー氏は述べています! なお、今回ご紹介するブランのセパージュは、ソーヴィニヨン85%にセミヨン15%。 1998年ヴィンテージはパーカーポイント87点を獲っております。 「ドライでクリスピー、そしてエレガントで果実味に富んだ複雑なワイン」と シャトーは評しており、魚料理やシーフードと完璧にマッチする!と断言されています。 サン・テミリオンに居を構える「シャトー・フォジェール」が、 コート・ド・カスティヨンの畑から造り出している要注目の 廉価帯ワインが、こちらの「シャトー・カップ・ド・フォジェール」です。 「シャトー・カップ・ド・フォジェール」は、コート・ド・カスティヨンの サント・コロンブ村の丘の斜面、粘土石灰質の31haの畑から生まれる ワインですが、シャトー自体はサン・テミリオンにも49haの畑を所有しています。 このサン・テミリオンの畑から生まれるトップ・キュヴェの 「シャトー・フォジェール・キュヴェ・スペシャル・ペビ」を筆頭に、 「シャトー・フォジェール」「シャトー・オー・フォジェール」、 そして「シャトー・カップ・ド・フォジェール」と、4種のワインをリリースしているようです。 2005年に現在のオーナーであるシルヴィオ・デンツ氏が経営者として 就任すると、コンサルタントにミシェル・ロラン氏が迎えられ、 ワインの品質向上に貢献することとなりました。 また、ボルドーワイン界の重要人物であるステファン・フォン・ネイペルグ伯爵は もともとシルヴィオ・デンツ氏の友人だったそうで、デンツ氏のオーナー就任の裏には、 伯爵からのアドバイスがあったということでした(もちろん、今もシャトーは 伯爵の貴重なアドバイスを受けながら、ワイン造りを進めています)。 平均樹齢30年のブドウ樹から手摘みで収穫されたブドウを使って醸されるワインは、 メルロー85%、カベルネ・フラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%という構成。 オーク樽で12ヶ月熟成された後、リリースされます。 2000年のボルドーは、言わずもがなのグレート・ヴィンテージ。 パーカー氏も、こちらのワインに89点を付与して曰く、 「まさに当たり年のワイン。…10~12年熟成させた後が楽しみだ」とのこと。 サン・テミリオンから逸品をもう一つ、「シャトー・バルド・オー」です! サン・テミリオンのグラン・クリュであるバルド・オーは、 まず、その優れた立地条件が注目に値するとのこと。 丘の斜面にある畑の土壌は純粋な粘土質と石灰質で、日当たりは抜群。 近くには、トロロン・モンドなどのシャトーもあるようです。 今回ご紹介する1997年ヴィンテージは、ちょうどシャトーが ミシェル・ロラン氏をコンサルタントとして迎え入れた年だとのことで、 どこかしらにロラン節が垣間見えるはず。 メルロ80%、カベルネ・フラン20%で構成されるワインは、 天然酵母による発酵の後、オークの新樽で18ヶ月熟成され、 無清澄・無濾過でボトルに詰められてリリースされます。 さらにパーカーポイントは、この価格帯としては驚きの90点! 「色は縁いっぱいまでの濃い青/紫色で、豪奢なブラックベリー/ブルーベリージャムの アロマがあるこのミディアムボディのサン・テミリオンは、エレガントで ありながら高飛車なまでにリッチなスタイルに、リッチで多層的な 風味を感じさせる。タンニンがいくらか溶け出した方がいいが、 ゴージャスな純粋さ、甘い中間部、見事な余韻の長さがある すばらしいワインだ。このヴィンテージの最も芳醇な、バランスの良い 作品の一つで、向こう10年にわたって飲める」という具合に、手放しで褒め称えられております! …上のコメントだけ見ると、小売価格で1万円を超えるワインを想像して しまいますが、実際のお値段はご覧の通りとなってます。ストックしておくべきアイテムですね。 シンデレラワインの代名詞的存在といえば、こちらの「ヴァランドロー」! オーナーのジャン・リュック・テュヌヴァン氏は、ヴァランドローの 輝ける成功後もルーション地方に畑を購入して新ブランドを立ち上げたり、 既存シャトーの技術コンサルタントとして活躍するなど、常に新たな課題に挑んでいます。 今回ご紹介する2002年ヴィンテージは、いずれもパーカーポイント93点の極高評価のプレミアアイテムです。 畑の北側がディケムに隣接しているという、立地条件の良さでも その名を知られている「シャトー・スデュイロー」。 本シャトーのオーナーは、「カントナック・ブラウン」や「ピション・バロン」等の メドック有名シャトーも所有するアクサ・ミレジム社。豊富な資金を 後ろ盾にして、数々のワインの質をブラッシュアップさせてきました。 パーカー氏をして「最良の場合には、ブラインド・テイスティングで ディケムと間違うほどのリッチで甘美なワインをつくり出すことができる」 と言わしめるほどのポテンシャルを秘めたシャトーですが、 今回ご紹介する1990年ヴィンテージは、パーカーポイント94点と極めて高い評価を得ています! ディケムには手が届かないとお嘆きの方にこそ、是非とも味わっていただきたいものです。
by kimurayasaketen
| 2010-09-24 09:30
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